武蔵中学校は、東京都練馬区豊玉上にある学校で、高校からの募集を行わない男子の完全中高一貫校です。西武池袋線江古田駅から徒歩7分のところにあり、武蔵大学と同じキャンパスにあります。1922年に日本で最初の旧制七年制高校として創立し、1948年の学生改革により、新制武蔵高等学校、翌年武蔵中学校を発足しました。
理科・特別教室棟です。
2022年に創立100周年を迎えるにあたって新校舎の整備が行われています。今回の説明会は、新校舎の理科・特別教室棟の視聴覚室で行われました。理科・特別教室棟には、「フーコーの振り子」や「水気圧計」などがあり、武蔵中学校らしさが感じられる校舎となっています。校舎全体は2019年3月に完成予定となっています。
フーコーの振り子です。
水気圧計の目盛りです。
平成30年度中学入試結果
・志願者数
548名(H30)、592名(H29)、608名(H28)、531名(H27)
・受験者数
541名(H30)、577名(H29)、590名(H28)、519名(H27)
・合格者数
185名(H30)、187名(H29)、183名(H28)、185名(H27)
合格者数は、180名前後となっている。
・合格者最低点(320点満点)
201点(H30)180点(H29)184点(H28)188点(H27)
合格最低点は、年度によるばらつきが大きい。H30は320点満点の62.8%
・合格者平均点(国語100点、算数100点、社会60点、理科60点)
国語 82.3点、算数 66.9点、社会 35.8点、理科 36.5点
・受験者平均点(国語100点、算数100点、社会60点、理科60点)
国語 75.9点、算数 46.3点、社会 33.4点、理科 31.3点
武蔵中の校舎です。
・入試の訂正
国語 解答欄の不備、受験者全員得点とした。
算数 蒸発の「蒸」の字が誤字。手書きによる誤字。特段の措置は行わない。
社会 問題文「その1」の32行目・33行目と44行目に不備があり、解答にあたって影響が及ぶ可能性のある問4(あ)(い)、問5は、受験者全員満点とした。
武蔵中のグラウンドです。
各科目から
・国語
①出典は、石黒浩「アンドロイドは人間になれるか」
②「小説」「説明文」どちらを出題するか決まっていない。
③問1 「それらの技術」と「アンドロイド」の共通点、違いを説明する問題。良くかけていた。正答率は6割くらい。
④問2 対義語の問題。正答率は6割くらい。予想より低かった。bの絶対的の対義語の相対的の正答率が低かった。
⑤問3 比喩表現の問題。半数くらいの受験生はよく書けていた。
⑥問4 記述の問題。昨年度から問題によって解答欄に枠をつけている。枠をつけることによって、要点をしぼって書く受験生が増えている。枠がないとたくさん書きすぎて時間を無駄に使ってしまう受験生がいる。枠をつけるという試みは今のところうまくいっていると考えている。
⑦問5 接続詞の問題。たいへん良くできていた。
⑧問6 解答欄に訂正があったため、全員得点とした。
⑨問7 漢字の問題。良くできていた。漢字の採点基準はあまり厳しくはしていない。
⑩記述の解答では、「話し言葉」ではなく、できるだけ「書き言葉」で書いてほしい。
・算数
①平均点は昨年度より上がっている。昨年度は図形が難しかった。
②例年通り大問4問。
③1 答えのみの問題
(1)食塩水の問題 かなりできていた。
(2)図形(面積比)の問題 できはあまりよくなかった。
④2 速さの応用問題。できは良かった。列車の速さ、列車1両の長さ、コースの全長を求める問題で、列車の長さが求まると他の2つは簡単に求められる。
⑤3 不定方程式の問題。
(1)あてはめて解いている受験生もいたが、条件を絞って求めてほしい。
(2)(1)の答えが違っていると(2)は正解を求められないが、考え方があっていれば、部分点をもらえる可能性がある。
(1)(2)ともかってな数値をあてはめて答えを求めている受験生が結構いた。
⑥4 規則性の問題。なんらかの作業をして考える問題。
(1)(2)は規則にあてはめて、比較的簡単に解ける。
(3)①1〜10まで調べて、どのような数字が一番回数が多くなるか特徴をとらえることで、②ではそれらの数字に絞って調べている答案が多かった。
⑦きちんとした計算力をつけてほしい。
・社会
①1つのテーマを多面的に考える問題を出題している。
②テーマ「銅」
③問1 不正解の位置は有名な金山、銀山の位置。
④問4 問題文の不備により、(あ)(い)は受験者全員満点とした。
⑤問5 問題文の不備により、受験者全員満点とした。
・理科
①大問4問。
②1.水溶液の問題。正答率は半分くらい。石灰水の性質がわかっていない受験生が多かった。
③2.空気水の性質。
問1 正答率半分くらい。
問2 正答率8割〜9割。
問3 違いはできていたが、理由が書けていない。
④3.花と昆虫
問1 正答率半分くらい。
問2 よくできていた。
問4
(1) 正答率は7割くらい。
(2) 正解は3つあるが、半分くらいの受験生はできていた。
⑤4.透明な袋のチャック(観察問題)
虫眼鏡があるので、虫眼鏡で観察することもできる。
問1 開いているチャックがどのような仕組みで閉じるかを説明する問題。
問2 袋の外側から開けるときと、袋の内側から開けるときで、開けやすさの違いがある理由を答える問題
よくできていた 2割
不十分なもの 3割
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