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中学入試に役立つ学習法:国語編その3

2022-11-01

カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:国語編,

 今日は論説文に関する読解法について書きます。論説文は、あるテーマに沿って、筆者の持論を述べたものですから「論理」の展開に注目して読むわけです。では、具体的に論説文のどこに気をつければよいのでしょうか。
 
 論説文の注目箇所
 
 ①接続語に気をつけよう : 論理の前後の関係を端的にしめすヒントが接続語です。接続語は、順接・逆接・並列・添加・説明・選択・転換の7種に大別されます。順接の接続語は、だから・したがって・そこで・すると・ゆえに等になりますし、選択の接続語は、あるいは・または・それとも・もしくは等になります(ここではすべて書きません)。接続語というものは、いずれも「語句と語句」、「文と文」、「段落と段落」の関係をしめす言葉ですから、接続語に注目すれば前後の関係があきらかになります。
 
 ②形式段落の内容を示す語句に気をつけよう : 説明や論理が長くなったときに使うのが段落分けですが、段落には形式段落と意味段落の2種類があります。形式段落の最初は、一字文下がっているのですぐに見つけられますが、その形式段落内の話題をまとめた重要語句をマーキングすると、形式段落の内容がわかりやすくなります。それらに注目しながら意味段落に分けていくと、論説文の要旨が把握しやすくなります。
 
 ③結論段落に気をつけよう : 論説文の要旨をまとめた結論段落は、文章のはじめや終わりに存在します。したがって、要旨を要約するタイプの設問では、結論段落に書かれている内容を中心にしてまとめれば良いわけです。
 
 ④括弧や傍線部に気をつけよう : 設問になっている箇所は、論説文の内容を生徒に把握させるための、出題者からのヒントになっていることが多いですから、傍線部や括弧になっているところに注意しながら本文を読むようにしましょう。
 
 ⑤難解な熟語は意味を推測しよう : 論説文の文章中には普段あまり見たことのない難解な熟語が多く出てきます。それらの熟語のなかで、複合語だとわかるものは意味を推測しながら本文を読みましょう。たとえば「双方向同時情報化社会」という言葉ならば「二つの(双)」「方向から」「同時に」「情報が発信・共有できるようになっている」「社会」という意味であり、情報の発信者と受信者が相互にかつ同時に情報をやりとりできる世の中という意味です。以前は情報というものは新聞やテレビを通して発信され、読者や視聴者の意見はしばらくしてからでないと反映されなかったのですが、現代ではインターネット通信の普及により、すぐに(同時に)情報のやりとりが可能であり、発信者と受信者の双方が情報を発信・共有できるようになっていますよね。この内容を熟語にしたのが「双方向同時情報化社会」という言葉なわけです。たとえ知らない言葉であっても、文の前後関係から意味を推測できる言葉や熟語に使われている単語から意味を推測できる言葉は意外と多いですから、あきらめずに考えましょう
 
 具体的なマーキングの手法や読解の手順については、実際の文章に沿って詳細な解説を加えていかないと小学生にとってはイメージを掴み辛いと思いますが、上記の点に注意して本文を読むだけでも、読解力が上がりますので試してみてください。

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