中学入試に役立つ学習法:算数編その3
2022-11-08
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:算数編
前回は「単位の概念」についてでした。今回は「メートル法」についてです。「メートル法」の単位換算が確実にできるようになるためには、「メートル法」がどのように決められたのかを知ると、算数だけでなく理科や社会にも応用が利きますから、よく覚えておいてください。
③「メートル法」を認識しましょう
「メートル法」の換算で一番大事なのは「k(キロ)という文字がついたら、次についている単位を1000倍しなさい」、「m(ミリ)という文字がついたら、次についている単位を1000分の1にしなさい」ということです。つまり、1kmは1mの1000倍、1mmは1mの1000分の1になるわけです。
では、メートルという単位はどのようにして決められたのでしょう。
単位がバラバラだと非常に困ったことになるのは前回書きましたが、メートル法は18世紀の終わりにフランスで決められました。「世界中で使われる統一単位」を考えるために、フランスの科学者たちが一生懸命考えた末に、まず長さの単位であるメートル(m)が決められました。
長さの単位メートル(m)は北極から赤道までの子午線の長さを1万kmとして決めました。ですから、地球1周が4万kmなのです。
次に決めたのが、かさの単位であるリットルです。内径が1辺10cmの立方体の升(ます)に入る水の量を1リットルとしたのです。
最後に、1リットルの水の重さを1kgとしました。ですから、1立方センチメートルの水の重さが1gなのです。
このようにして、長さ(メートル)、かさ(リットル)、重さ(グラム)の基本単位が決められたのです。ちなみに、「c(センチ)という文字がついたら、次についている単位を100分の1にしなさい」、「d(デシ)という単位がついたら、次についている単位を10分の1にしなさい」という意味ですが、日常的に使うのはセンチメートルとデシリットルぐらいですから、この2つの単位換算だけを覚えておけば良いでしょう。
さて、それでは広さ(面積)の単位はどうなっているのでしょう?
これも1平方メートル(たて1メートル、横1メートルの正方形の広さ)をもとにして決めています。
1平方メートルが1m×1mの広さ
1アールが10m×10mの広さ
1ヘクタールが100m×100mの広さ
1平方キロメートルが1km×1kmの広さ、つまり1000m×1000mの広さ
となっています。だから、1平方メートルの100倍が1アール、1アールの100倍が1ヘクタール、1ヘクタールの100倍が1平方キロメートルとなるわけです。
最後にかさ(体積)の単位はどうなっているのでしょう?
これも広さ(面積)の単位と同じように考えればいいのです。
1立方センチメートルが1cm×1cm×1cmの立方体の体積で、液体の場合は1ccとも表します
1立方メートルが100cm×100cm×100cmの立方体の体積
1リットルが10cm×10cm×10cmのかさを表す立方体の体積であることはすでに述べましたから、やはり立方体の1辺の基本の長さは10倍ごとに増えています。
ですから、1立方センチメートルの1000倍が1リットル、1リットルの1000倍が1立方メートルつまり1000リットルとなるわけです。
単位で最も大切なことは、その大きさをイメージできるようになることです。たとえば、1アールという広さは大体テニスコート1面分ぐらいの広さです。200リットルというかさは、家庭用のお風呂に入るお湯の体積です。同じように、時速4kmならば子どもの徒歩の速さですし、時速20kmならば自転車の速度、時速40kmで自動車の速さというように、大体の単位の目安がわかっていることが重要です。なぜなら、速さや体積などの計算をしているうちに、ケタを間違えて計算して、答えが大きくなりすぎたり小さくなりすぎたりしても、計算間違いをしていることに気づくからです。というわけで、単位は身近なものですから、自分の身の回りにあるものがどれくらいの広さや体積なのかを普段から気をつけて見てみましょう。
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