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中学入試に役立つ勉強法:算数編その7

2023-02-14

カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:算数編,

 今日は約数の個数について書いていきます。前回は「エラトステネスの篩(ふるい)と素数」について書いたわけですが、すべての整数は素数の積で書き表すことができます。そして、整数を素数の積で表すことを「素因数分解」と呼びます。この素因数分解はとても大事な概念であり、昔は小学校で習い、少し前は中1で、今では中3の最初に習います。
 ということは、小学生は分数の通分や約分を「何となく」やっているわけです。ですから小学校では、答えを既約分数(それ以上約分できない分数)で答えなくてもマルなのです。「えっ、そうだったの」と思われる方も多いと思いますが、それが日本の標準的な教育であるということを親が認識しておかないと、子どもとしては理不尽に注意された気になりますから注意してください。ただし分数の約分や通分を学習するのは、小学校では6年生になってからですから・・・・・普通に小学校の進度で勉強していたら中学入試には間に合わないわけで・・・・・だから中学受験的には4年生の2学期には分数の計算をできるようにしてしまうわけです。
 
 というわけで、今日の本題である約数の個数の話に行きましょう。
 
 (3)「約数の個数」について
 
  「48の約数の個数は何個ですか」という問題を解くと、48という整数は
 

   1×48
   2×24
   3×16
   4×12
   6×8
 
 のように表すことができますから、48の約数は、12162448の10個です。このぐらいの大きさの数ならば、このように書いていったほうが間違えませんよね。
 
 じゃあ「3024の約数の個数は何個ですか」という問題を同じように解くと、
 

   1×3024
   2×1512
   3×1008
   4×756
   6×504
   7×432
   8×378
   9×336
    ・
    ・
    ・
 

 もうやめましょう・・・・・時間と行数ばかりかかります。う〜ん、一発で出す方法はないかなあ、となりますね。実はあるんです。
 3024を素因数分解すると、2×2×2×2×3×3×3×7ですから、2を4個3を3個7を1個かけた数ですよね。ですから、3024の約数の個数
 
  (4個+1)×(3個+1)×(1個+1)=5×4×2=40個
 
 このやり方は高校数学では定番なのですが、中学入試でも上位難関校では出題されることがあります。きちんとした理屈は「式の展開」という方法を習ってからでないとわからないのですが、覚えておいて損はない方法です。この方法を48にあてはめて解いてみると、48=2×2×2×2×3ですから、2を4個3を1個かけた数なので、48の約数の個数は、
 
  (4個+1)×(1個+1)=5×2=10個
 
 数え上げなくても約数の個数がわかります。というわけで、難しい話になりましたが、難関中学受験生は覚えておいてください。では、今日はこの辺で。

千葉県柏市の進学塾「エクセレントゼミナール」

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