中学入試に役立つ学習法:社会編その10(経済の話その2)
2023-05-09
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:社会編
前回は、自給自足経済が商品経済に発達する過程を俯瞰(ふかん)しました。経済が大幅に発展したのは産業革命以降の話になりますので、ここからは少しゆっくりと経済の歴史を書いていきたいと思います。
シュサイ:「前回は、農業中心の自給自足経済から少しずつ生産力が向上して、市場経済が発達したという話までしたんだったね。生産力が飛躍的に向上するには、産業革命(>>詳しくはこちら)を待たなければならなかったわけだが・・・・・産業革命期に発明されたものにはどんなものがあるか知っているかい?」
B君:「たしか、ジェニー紡績機とか・・・・・」
シュサイ:「そうだね。ハーグリーブス(>>詳しくはこちら)がジェニー紡績機を作ったのは、ワットが蒸気機関を改良する一年前になるんだけど・・・・・・ワット(>>詳しくはこちら)がそれまでにあった蒸気機関を改良して、ずっと効率の良い蒸気機関(>>詳しくはこちら)を作った。その後フルトン(>>詳しくはこちら)が蒸気船(>>詳しくはこちら)を作ったり、スチーブンソン(>>詳しくはこちら)が蒸気機関車の運転に成功したり、といろいろな発明が行なわれたんだ。蒸気機関の燃料は石炭だったんだが・・・・・当時の煤煙(ばいえん)はすごかったらしいよ。」
B君:「公害だなあ。喘息(ぜんそく)になりそうですね。」
C君:「人権侵害で訴えてやる。」
A子:「はいはい、わかった、わかった。ちょっと黙っててくれる?」
シュサイ:「アークライト(>>詳しくはこちら)は水力紡績機を発明しているけど・・・・・当時は公害やエコロジーの概念は無いから、まあ仕方ないな。ちなみに、産業革命といっても数年の間に起こったわけではなく、およそ100年間ぐらいかけて発展したんだ。」
C君:「遅っ!!」
A子:「あんただったら1000年かけても無理よ!」
シュサイ:「遅いように感じるかもしれないけど、自給自足経済時代が15世紀ごろまで続いていて、その後の商品経済時代が15〜18世紀の400年だとすると、たった100年で飛躍的に進歩したんだよ。蒸気機関車ができるまでは、移動手段はせいぜい馬なんだから。」
B君:「それはそうだなあ。」
シュサイ:「ところで・・・・・蒸気機関がはじめて利用されたのが紡績機だといえるわけだが・・・・・そのころの紡績機は何の糸をつむいでいたのかな?」
C君:「知ってる! カイコ!」
A子:「あんた、バカぁ?」
C君:「え、何で? 違うの?」
A子:「・・・・・ほんとに、バカね。」
B君:「へ〜〜、イギリス人って着物を着てたんだ?」
C君:「あっ、そうか。 ということは・・・・・」
シュサイ:「ヒツジの毛、つまり羊毛だね。その後は綿花になるけどね。」
C君:「いやあ、当然じゃないですか。わざと間違えただけですよ・・・・・皆わかってないなあ。」
B君:「ウソをいうな、ウソを。」
シュサイ:「・・・・・ハァ・・・・・・当時は毛織物工業がすごく儲かったんだ。なぜ儲かったかという話は・・・・・時間がきたから、次回にするか。」
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