中学入試に役立つ学習法:社会編その12(経済の話その4)
2023-06-20
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:社会編
前回は東方貿易でもてはやされたのがコショウを中心とする香辛料であることを書きました。今回は大航海時代の大陸発見について詳しく見ていきましょう。
B君:「はい。でも・・・・・羅針盤はわかるけど、火薬や活版印刷って大航海時代とどう関係するんですか?」
シュサイ:「いい質問だね。まず、火薬だが・・・・・船には大砲があるよね?」
B君:「あ! なるほど。」
シュサイ:「そう。未知の航海に旅立とうとする船が丸腰じゃ心もとないしね。で・・・・・活版印刷なんだが、世界一のベストセラーは何だったっけ?」
A子:「聖書です。」
シュサイ:「そう。活版技術がグーテンベルク(>>詳しくはこちら)によって実用化され、まず聖書が印刷されたんだ。それまでは僧侶だけが読む環境にあった聖書が広く世間で読まれるようになると、聖書に関して違う解釈をする人が現れ、宗教改革と呼ばれる運動をすることになったんだ。これが現在のプロテスタント派で・・・・・だからプロテスタント派の宗派を新教と呼び、それまであったカトリック派を旧教と呼ぶんだ。そしてカトリック派はその後、イエズス会を結成し、海外布教活動を重要視した。このイエズス会の創立者の一人が、日本史にも出てくるフランシスコ・ザビエル(>>詳しくはこちら)だよ。」
B君:「へ〜〜、そうなんだ。」
シュサイ:「だから、羅針盤と火薬と活版印刷は実は密接な関係があるのさ。さて、話をもとに戻そう。1488年にポルトガルが後ろ盾となって、バルトロメウ・ディアスが喜望峰に到着したよね。すると、負けてはいられないと思ったスペインがコロンブス(>>詳しくはこちら)を遠征に出した。コロンブスは地球は丸いから、アフリカの最南端である喜望峰を経由しなくてもインドに着くはずだと主張したんだ。そして、1492年にアメリカ大陸を発見した。「いよ〜〜、国(1492)が見える」と覚えると良いよ。」
C君:「一発で覚えた!」
A子:「はいはい、良かったわね。」
C君:「なるほど。なるほど。」
シュサイ:「そして、ポルトガルは1497年にヴァスコ・ダ・ガマ (>>詳しくはこちら)に命じて、喜望峰を回ってインドのカリカットまで航海させる。これによって、ヴァスコ・ダ・ガマは東インド航路を発見し、香辛料をポルトガルに持ち帰った。それまではインドと香辛料の取引をするにはイスラム商人を経由しなければならなかったから、高くついていたわけだが、これによってインドから直接輸入することができるようになってポルトガルは儲かったのさ。一方、コロンブスが辿り着いたのはバハマ諸島(>>詳しくはこちら)だったわけだから、香辛料はあるはずもない。したがって、どうもおかしいと思ったスペインは、1501年にアメリゴ・ヴェスプッチ(>>詳しくはこちら)を派遣する。そして、コロンブスが辿り着いたのが東アジアではなく新大陸であることが明らかにされたわけだ。アメリカという名前は、このアメリゴ・ヴェスプッチが由来だから覚えておいてね。」
A子:「ふ〜〜ん。」
シュサイ:「その後、スペインは1509年にマゼラン(>>詳しくはこちら)に命じて世界一周の航海をさせる。出発時は256名いた乗組員が、戻ってきた3年後には18名に減っていたそうだ。マゼラン自身もフィリピンで原住民の酋長に殺されたんだ。でもこの航海によって、地球が球体であることが証明されたわけだ。ちなみに、当時のスペイン王子はフェリペ(>>詳しくはこちら)という名前なんだが・・・・・フィリピンというのはこのフェリペにちなんでつけられた。南アメリカ大陸の南端の海峡をマゼラン海峡(>>詳しくはこちら)と呼ぶことも覚えておこうね。じゃあ、今日はここまでにしよう。」
というわけで、これで大航海時代と大陸発見を駆け足で書きましたが・・・・・探検って本当に命がけですね。それでは、次回もこの続きです。
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