中学入試に役立つ学習法:社会編その14(経済の話その6)
2023-07-04
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:社会編
前回は南米で発見された銀を資金源としてスペインが富強となったが、やがてイギリスがスペインにとって代わるようになる、という話をしました。世界的な覇権の流れを見ると、スペイン⇒オランダ⇒イギリス⇒アメリカ合衆国と移って行きます。
シュサイ:「前回は、南アメリカのボリビアのポトシ銀山が発見されたことで、スペインが「太陽の沈まぬ国」として繁栄したというお話をしたね。そして、スペインが銀に頼るあまり、国内産業の育成を怠って、やがて覇権から滑り落ちたことも話したね。スペインはネーデルラントの独立運動で打撃を受けたから衰退したんだけれど・・・・・当時スペインには無敵艦隊(>>詳しくはこちら)と呼ばれる最強艦隊があって、これを破って勝つのは至難の業といわれていた。これを破ったのがイギリス海軍だった。これらスペインとイギリスの海戦を無敵艦隊の名にちなんで、アルマダの海戦(>>詳しくはこちら)と呼ぶんだ。」
C君:「たしか、そんな話だったな。」
シュサイ:「キミたちにとってはピンとこない話が多いとは思うけど・・・・・漫画「世界の歴史」を読むと流れがわかることがあるように、こういう話を下敷きにしたマンガを読んで理解を深め、世界史に興味を持つことも大事だよ。」
B君:「・・・・・というと?」
シュサイ:「たとえば、フランス革命を題材にしたマンガって何か知ってる?」
A子:「もしかして、ベルばら?」
シュサイ:「そう。池田理代子作の「ベルサイユのばら」(>>詳しくはこちら)だ。もちろんフィクションだけど、ある程度の歴史的背景を頭に入れるためにはマンガは有効だよ。ちなみに、このスペインとイギリスの戦いをマンガにしたものでは、青池保子作の「七つの海七つの空」(>>詳しくはこちら)、「エル・アルコン-鷹-」、「テンペスト」があって、いずれもなかなか面白いよ。これらの話は宝塚歌劇団で上演されているから・・・・・「ベルばら」しかり、「エル・アルコン-鷹-」しかり、原作が面白いことは証明ずみだということだろう。また、同じく青池保子作の「アルカサル-王城-」は中世スペインの話で、これも面白いから、受験が終わったら読んでみるといいよ。」
C君:「先生ってマンガよく読むの?」
シュサイ:「面白いマンガはね。他にも大和和紀作の「あさきゆめみし」(>>詳しくはこちら)などは、源氏物語のあらすじを理解するには良いと思うよ。麻生元首相じゃないが、個人的は「ゴルゴ13」もおすすめだけどね。あれはマンネリ化を避けるために、ベースとなる話をいろいろな脚本家に依頼して、かなり最近の事情を取り入れた話にしているから。」
B君:「ふ〜〜ん、そうなんだ。」
シュサイ:「さて、とにかく16世紀〜18世紀のヨーロッパは、「出る杭は打たれる」というヤツで、スペインVSオランダ、フランスVSイギリス、イギリスVSスペイン・フランス連合、そしてプロイセン(ドイツ)やオーストリア、ロシアなどまで入り乱れて、戦いの連続だった。ナポレオンもこの頃の人物で・・・・・いろいろと面白い逸話も多いんだが・・・・・経済の話に絞るのがテーマだから、ちょっと時代を戻して1600年の話をしよう。」
B君:「1600年というと、関が原の戦いですか?」
シュサイ:「日本では関が原の戦いが起きた1600年に、イギリスが「東インド会社」(>>詳しくはこちら)を設立するという世界史上での重要事項が起こった。そしてオランダも1602年に「東インド会社」(>>詳しくはこちら)を設立した。」
C君:「国が会社を作ったの??」
シュサイ:「当時の会社という概念と今の会社という概念はかなり違うんだ。会社には、株式会社や有限会社(特例有限会社)、合名会社、合資会社、合同会社があるんだが・・・・・詳しいことはさておき・・・・・一般的に会社といえば株式会社のことを指すが、世界で初めての株式会社はオランダ東インド会社だといわれているんだ。つまり、投資をして利益が上がったら株主に利益を分配するというしくみはこの頃に生まれたということだね。」
B君:「なるほど。官営会社みたいなものですね。」
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