中学入試に役立つ学習法:理科編その2
2022-10-18
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:理科編
前回は「植物の分類について」書きましたが、その中で、「中学入試で扱われる植物は身の周りで見ることができる植物」だと書いたのを覚えていますか。中学入試の理科や社会で扱われる内容は、基本的には身近なできごとや現象ですから、いつも身の周りでおきている事象に注意を払うことがもっとも効果的な勉強です。というわけで今日は、「季節と植物について」書いていきます。
生物分野:季節と植物について
春の植物
「セリ・ナズナ、ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ、スズナ・スズシロ、これぞ(春の)七草」という覚え方がありますが、これらは1月7日に食べる七草粥の材料となる植物ですから、食草としての役割といえます。ナズナはいわゆるペンペングサ、ゴギョウはハハコグサ、ハコベラはハコベ、ホトケノザはコオニタビラコ、スズナというのはカブ、スズシロはダイコンのことです。
春の植物には、他にもサクラやシロツメクサ(クローバーのことです)、レンゲにツツジにチューリップなどがありますが、植物の名前を訊かれたら、その花の形や色が思い浮かぶようにしておくことが大事ですから、参考書や植物図鑑などで花の色や形をきちんと確認しておきましょう。また、中学入試で出題される植物は、その学校に植えられている植物や近くの公園に咲いている花であることが多いですから、文化祭や学校説明会などで校内を訪れる機会があったら、どんな植物が植えられているのかをチェックしておきましょう。
夏の植物
夏の野原で花が咲く植物は、白や黄色の花をつける植物が多いことを覚えておきましょう。夏の昼間に野原で咲く花は、必要以上の日光を撥ね返すことができるように白や黄色なのかもしれませんね。バラやラベンダー、アザミにユリなどきれいな花をつける植物も多いですが、花が咲く時間帯が出題されるのは夏の植物だといえるでしょう。ちなみに、朝に花が咲くのがアサガオ・タンポポ・ハス・ツユクサ・イネなど、昼に花が咲くのがスイレン、夕方に花が咲くのがオシロイバナとヨルガオ、夜に花が咲くのがオオマツヨイグサやゲッカビジンです。
秋の植物
私の主宰するエクセレントゼミナールでは、秋の七草を「ハギ・キキョウ、クズ・オミナエシ・フジバカマ、ススキ・ナデシコ、秋の七草」という短歌の形式にして覚えさせています。「秋の花は観賞用の花が多く、色とりどりの花をつける」と覚えておくと良いでしょう。秋の七草以外では、コスモス(秋桜)やヒガンバナ(彼岸花)など漢字から連想すると覚えやすい花、イチョウやカエデなど黄葉や紅葉する樹木、クヌギ・コナラ・シイ・カシなどドングリをつける樹木が代表的です。あとは、イヌタデやエノコログサ、オナモミやヌスビトハギの種子などについても覚えておきましょう。
冬の植物
冬の植物は、冬越しと関連して出題されるものがほとんどです。タンポポやナズナやオオマツヨイグサのようにロゼットの状態で冬を越す植物と、サクラ、モクレン、コブシ、ネコヤナギ、ホオノキ、トチノキ、スズカケノキの冬芽(ふゆめ)についてはきちんと判別できるように確認しておきましょう。なぜならば、中学入試が行なわれるのは1月〜2月ですから、冬の植物の姿は出題されることが多いのです。
というわけで、「季節と植物について」は予習シリーズの理科4年上下にくわしく載っていますので、エクセレントゼミナールの生徒諸君はかならずチェックしておきましょう。それでは今日はここまでにしましょう。