2023-03-14
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:理科編
さて、生物に関する話の基礎編も、植物の分類、動物の分類、昆虫と見てきたわけですが・・・・・残りはセキツイ動物についての話と一番大事な「人体」、そして生物と環境についての話です。それでは、今日はセキツイ動物の話を始めましょう。
動物を分類するときには、まず背骨があるかどうかで分けましたね。そして、背骨が無い動物が無セキツイ動物で、その代表が昆虫でした。
では、背骨がある動物つまりセキツイ動物はどのように分けられるのでしょうか。
まず、
生物は海から生まれました。だから、
魚類(>>
詳しくはこちら)が
一番簡単な体のつくりをしています。そして海で生まれた生物が陸に上がろうとしたわけですから、次のレベルが
両生類(>>
詳しくはこちら)です。この
両生類の中で現在生きているのは、
カエル・
イモリ・
サンショウウオの3つだけですから、
この3つは必ず覚えましょう。子どものときは
オタマジャクシで水の中、大人になったら
カエルになって陸に上がるから、
両生類と呼ばれるのはわかりやすいですね。ちなみに
イモリと
ヤモリを間違えやすいのですが、
イモリ(>>
詳しくはこちら)は
井戸を守るので井守(いもり)つまり
水に関係するから両生類、
ヤモリ(>>
詳しくはこちら)は
家を守るので屋守(やもり)つまり
水に関係しないから爬虫類と覚えてください。そして、
魚類と
両生類の子ども(つまりオタマジャクシ)だけが
エラ呼吸をします。
陸に上がって爬虫類(>>詳しくはこちら)となったため、ワニもカメも肺呼吸をします。ですから、油断するとワニやカメ は溺(おぼ)れるわけですね。そして、陸に上がった生物は空を飛ぼうと鳥類(>>詳しくはこちら)に進化していきます。もちろん、鳥類や哺乳類も肺呼吸です。ちなみに、空を飛ぶにはすごいエネルギーを必要とするのはわかりますよね。一方で水の中では浮力が働きますから、空を飛ぶよりもずっと楽だろうな、ということもわかりますね。あらゆる生物は、生き残るために必要最低限の進化を必要とします。ですから、魚類の心臓(>>詳しくはこちら)のつくりは1心房1心室で一番簡単な構造をしていて、次が両生類の2心房1心室、そして爬虫類の不完全な2心房2心室、最後に鳥類と哺乳類の完全な2心房2心室と、生物にとって一番大事な心臓がだんだんと進化していくわけです。
さて、
魚類・
両生類・
爬虫類・
鳥類の4種類は基本的に
卵で繁殖する(子どもを産む)卵生になります。そして、
哺乳類は基本的に卵をメスの体内で
孵化させ、
胎児として産んで(
胎生:たいせい)、
乳で育てます。ところが、世の中には例外はつきもので、
哺乳類の中にも卵を産んで育てるものがいます。これが
カモノハシ(>>
詳しくはこちら)です。また、
卵胎生(らんたいせい >>
詳しくはこちら)という繁殖法をとる動物がいます。これは
卵を胎内で孵化させてから子を産む繁殖形態で、中学入試レベルでは、
グッピー(>>
詳しくはこちら)と
シーラカンス(>>
詳しくはこちら)を覚えておくと良いでしょう。
それでは、今回の内容をまとめると下の表のようになります。良く覚えておきましょう。なお、次回から数回にわたり、「人体」の話に入ります。
2023-03-09
エクセレントゼミナールでは、本年度も「難関中日本史の征服講座」を4月〜7月の毎土曜10:30〜12:00、全14回で開設いたします。
最近の難関中の出題傾向を分析すると、難関中学になればなるほど社会の設問の難度が上がっています。特に社会科の入試問題の4割を占める日本歴史の分野に関しては、大学入試レベルの知識(大学入試共通テストレベル)がなければ解答できない設問も多くみられます。ところが、それら難関中学の合格者(受験者の大多数が御三家中併願者)の社会の得点率は85%に上ります。
つまり、中学受験の社会科においては、細かな学習知識が不足している受験生は難関中学の合格者になれないのです。
だから、エクセレントゼミナールでは、難関中学の出題レベルに対応するために、大学入試レベルをカバーする日本史の講座(4月15日〜7月15日の毎土曜10:30〜12:00の全14回、38500円税込、1回(4400円税込)ごとの申し込みも可能)を設置いたしました。テキストはオリジナルのテキストを使用し、カリキュラム進度は予習シリーズ5年下に準じるものとします。 小6の難関中受験者レベルに対応した内容ですので、受講にあたっては一通り日本史を学習した6年生が望ましいですが、秋に学習する日本史を先取り学習したい5年生も受講可能といたします(講座定員12名)。高い志を持つ受験生の受講を望みます!!
2023-03-07
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:算数編
今日は「分数の計算」に入る前の最後の確認事項として、整数どうしの最小公倍数や最大公約数を見つけるための基本法である、「連除法」について書いてみたいと思います。
①2つの整数の最大公約数、最小公倍数の見つけ方
たとえば、96と156の最大公約数と最小公倍数を見つけるには、96と156の両方を割ることのできる整数で次々に割っていきます。
となり、8と13は1以外の約数を持ちません(互いに素と呼びます)から、もう割れませんね。
このとき、96と156を割った数の2と2と3をかけた数、すなわち12が96と156の最大公約数になります。また、最大公約数の12に8と13をかけた数、すなわち1248が96と156の最小公倍数になります。ここまでは、「そんなの、わかっているよ」というところですよね。では、3つの整数ではどうでしょうか。96と144と156の3つの整数の最大公約数と最小公倍数を同じように求めてみましょう。
②3つの整数の最大公約数、最小公倍数の見つけ方
さて、この時点で8と12と13は互いに素(1以外に約数を持たない)になりましたから、やはり最大公約数は2×2×3=12です。では最小公倍数は、12×8×12×13=14976なのでしょうか。違いますよね。3つ以上の整数の最小公倍数を求めるときには、さらに割る必要があるんでしたよね。つまり、
まで割って、2×2×3×2×2×2×3×13=3744が96と144と156の最小公倍数です。もちろん、最大公約数は2×2×3×2×2=48ではなく、上で求めたように12ですよ。
このように、2つの整数の最大公約数・最小公倍数の連除法と3つ以上の整数の最大公約数・最小公倍数の連除法は、すこし違うことに注意しましょう。これを同じようにやってしまって間違える生徒は多いですからね。それでは、続きはまた。
2023-02-28
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:社会編
さて、前回から
古代の話に入りました。古代は、日本史上では
古墳時代・飛鳥時代・奈良時代・平安時代の4つに分けることができます。時代の分け方にはいろいろありますが、
古墳時代 (>>
詳しくはこちら)と
飛鳥時代(>>
詳しくはこちら)は
都(朝廷のあった場所)の位置で分けられています。そしてそれ以降は、都の位置によって、
奈良時代、平安時代・・・・・と呼ばれることになります。
シュサイ:「前回は、古代の
黎明期(れいめいき)である
古墳時代の話をしたけれど、今日は
飛鳥時代の話に入ろう。さて、
古墳時代には、
大和朝廷の豪族たちが争いばかりしていたから、大王(おおきみ)は
氏姓制度を定めて、政権を安定しようとしたんだったね。大和朝廷の豪族たちは、すぐれた技術や
鉄を求めて、最初は
朝鮮半島の
加羅(から、伽耶:かや >>
詳しくはこちら、
任那:みまな・にんな・イムナ >>
詳しくはこちら)と、しばらくしてからは
百済(くだら・ひゃくさい・ペクチェ >>
詳しくはこちら)と結びつきを強めていた。要するに、自分たちの勢力を強くするには、
渡来人からもたらされる大陸文化が不可欠だったからだね。ところが、この渡来人たちを多く従えていた
蘇我氏(そがし)がライバルの
物部氏(もののべし)を倒して、
大王を凌ぐほどの力を持った。そしてその頃は、朝鮮半島では
加羅が
新羅(しらぎ・しんら・シルラ >>
詳しくはこちら)に滅ぼされ、
中国でも
隋(ずい)が国内をまとめて、朝鮮半島に進出しようとしていた時代だったんだ。つまり、
国内・国外とも不穏な時代だったわけだ。」
A子:「う〜〜ん。わかるような、わからないような。」
シュサイ:「たしかに、あまり馴染みの無い国名がたくさん出てくるからピンとこないだろうけど。でも、これを何とかしようと、
日本のスターが登場する。
聖徳太子(>>
詳しくはこちら)だ。」
C君:「おお、昔の一万円札!」
B君:「また金かよ・・・・・。」
シュサイ:「豪族たちをまとめるために必要だったのは、はじめは権力と権威だったよね。でも、権力や権威は弱まるとおしまいだから、聖徳太子は別の基準で国を治めようとしたわけだ。さて何でしょう。」
B君:「憲法十七条です。」
シュサイ:「そうだね。権力や権威ではなく、
法で国を治めようとしたわけだ。そして、その中でも書かれているように、
仏教の教えも新たな規範としようと考え、
四天王寺(>>
詳しくはこちら)や
法隆寺(>>
詳しくはこちら)を建立(こんりゅう)したわけだ。また、中国を統一した隋(ずい)の制度や文化を取り入れて政治の仕組みを整えるために、
小野妹子(おののいもこ)を
遣隋使(けんずいし)として派遣し、
冠位十二階(>>
詳しくはこちら)を制定した。このように
古墳時代〜飛鳥時代には、古墳やため池などをつくる
土木技術、
土師器(はじき >>
詳しくはこちら)から
須恵器(すえき >>
詳しくはこちら)へとよりすぐれた器をつくる技術、
製鉄の技術、
養蚕と機織の技術そして
漢字・仏教・儒教などの文化が渡来人から日本にもたらされたわけだ。」
A子:「へ〜〜、たくさん教えてもらったんだ。」
C君:「そうなんだ!」
2023-02-23
さて、「中学受験の基礎講座」の 第1回:「本年度中学入試問題の傾向と分析」 を3月19日(日)の10:30〜12:00でエクセレントゼミナールにおいて開催いたします。なお、実物入試問題の配布に関しては著作権保護の観点から制限があり、「中学入試実物問題コード表」は事前閲覧できません。そのため、エクセレントゼミナール在籍生以外の方が参加される場合は、セミナー当日にコピー希望校を受付にてお申しでください。
一度でも出席いただいた方はおわかりだと思いますが、このセミナーで配布する資料はエクセレントゼミナールの総力を挙げて作成したもので、大手塾がセミナーで配布する資料を凌駕する内容だと自負しております。
今回の「本年度中学入試問題の傾向と分析」でお渡しする資料の目次をご紹介すると、
①本年度中学入試の総括
②入試によく出る図書ランキング
A:新刊図書出題ランキング
B:入試によく出る作家ランキング
C:入試によく出る著述家ランキング
D:入試によく出る図書ランキング
③国語出典データ
④実物入試問題コピー(お一人様、ご希望の入試2回分まで)
⑤その他
となっております。お子さまが他塾に在籍している方でも参加できますので、参加ご希望の方はPDFをダウンロードし、プリントアウトしていただき、参加申込書に記入した後、04―7148―4617へFAXしてください。
2023-02-21
カテゴリー:中学入試に役立つ学習法:理科編
前回は昆虫の分類について書きました。今回は、昆虫の
変態について(>>
詳しくはこちら)書いてみたいと思います。
昆虫は、大別すると卵⇒幼虫⇒蛹(さなぎ)⇒成虫の順に完全変態するもの、卵⇒幼虫⇒成虫の順に不完全変態するもの、卵⇒成虫の順に無変態のものの3種類に分けられます。
完全変態する昆虫は、前回の昆虫の分類で
①〜④にあたるものです。
不完全変態する昆虫は
⑤〜⑨にあたるものです。
無変態の昆虫は、
シミ(>>
シミについて)ぐらいを覚えておけば良いでしょう。
つまり、無変態がシミ、不完全変態がセミ・トンボ・バッタ・カマキリ・ゴキブリ、完全変態がその他と覚えましょう。
さて、これで中学入試で出題される、昆虫に関する概説部分が終わりました。あとは、特に出題される昆虫として、以下については、個別に特徴を覚えておいてください。
①
モンシロチョウ(>>
詳しくはこちら)・・・・・
幼虫は
アオムシ(>>
アオムシについて)と呼ばれ、
アブラナ科(>>
アブラナ科について)の植物を
食草(しょくそう)とします。卵から
孵化した幼虫を
1齢幼虫と呼び、
4回脱皮して5齢幼虫(ごれいようちゅう)になります。
卵のカラも
脱皮した皮も、一番身近にある
タンパク質ですから、
幼虫はすぐにそれを食べます。ですから、脱皮した皮が見つからないわけです。年に2〜7回ほど発生するため、春や秋にはよく見られます。
アオムシコマユバチについても
出題されることがありますので、覚えておきましょう。
②
カイコ(>>
詳しくはこちら)・・・・・孵化したばかりの
幼虫は
ケゴと呼ばれ、
クワの葉だけを食草とします。養蚕のもとになる
繭(まゆ)の糸を紡績したものが
絹糸です。
カイコは
飛べないガであり、
野生には生息しないことを覚えておきましょう。
③
アゲハ(>>
詳しくはこちら)・・・・・
アゲハチョウ目(もく)の総称ですが、中学入試で出題されるアゲハはほとんど
ナミアゲハ(>>
ナミアゲハについて)のことを指します。
ミカン科の葉を食草とするため、
ミカン・カラタチ・サンショウなどの植物に卵を産みます。
イモムシ(>>
イモムシについて)というのは、
チョウや
ガの
幼虫のことを指しますが、
アゲハの
5齢幼虫(緑色)を思い浮かべる人も多いでしょう。
というわけで、昆虫に関しては冬越しの姿なども出題されますので、参考書や問題集に出てきた昆虫については、図鑑やインターネットなどを利用して調べるクセをつけておきましょう。それでは、今日はここまでにします。